スタートアップのネットワークが近くて強い東海エリア。メリットを活用しビジネスにつなげて。
Tongali × 名古屋銀行Tongali x THE BANK OF NAGOYA
―名古屋銀行は Tongali 以前より名古屋大学との産学連携に取り組んでおられるとか。
林:名古屋銀行と名古屋大学は 2010 年頃より産学連携の協定を結んでおりまして、弊行の顧客と名古屋大学の研究室・共同研究との取り次ぎなどを手掛けてきました。
―サポーターとして関わるようになったきっかけは。
林:2020年に、内閣府より愛知・名古屋・浜松地域がスタートアップ・エコシステム「グローバル拠点都市」に選定されました。そうした背景から、名古屋大学内にスタートアップを支援する組織をつくる構想があるとの相談を受け、意見交換の場に参加させていただくことに。その後、「スタートアップ推進室」が立ち上がると同時に名古屋大学へ出向者を派遣、Tongaliサポーターとして参画することとなり、現在に至っています。
―参画の理由はなんでしょうか。
林:銀行の立場としてはやはり、将来性のあるスタートアップに早い段階から接点を持てるという点は魅力です。個人的には、これから社会に挑戦しようとする人たちと深くディスカッションができることが非常におもしろいですし、これまでに築いてきた人脈や、事業アイデアを共有できる点も成果だと感じています。彼ら彼女らが、実際に起業しよう、規模を拡大しようとなったときに「名古屋銀行に相談してみよう」と思ってもらえたら、非常にありがたいです(笑)
―この地域のスタートアップに期待することは。
林:東京と比較して「愛知のスタートアップ界隈はこじんまりしているよね」と評されることが多いのですが、裏を返せば、狭いからこそすぐにキーパーソンに会うことができる。その点はとても大きなメリットです。横のつながりが強く、いい意味でおせっかいな方が多いので、本気で起業を目指す人にとっては支援を受けやすい環境だと思います。金銭面だけでなく、例えば、ビジネスプランはあるけれど人材が足りない、アイデアを実現するための協業先を探している、といった場合にもすごく頼りになるはず。愛知ならではのネットワークを活用して、おもしろいスタートアップがどんどん出てきてほしいと願っています。サポートの一環として、名古屋銀行では「金融よろず相談窓口 in なごのキャンパス」を定期的に開催。若き経営者の不安解消の一助になればと思っています。
また、スタートアップ推進室へ派遣した出向者を通じて、自身が手掛けてきた研究を事業化したいと話す先生たちとの接点も増えてきました。価値のある研究をビジネスに落とし込んで世の中に出すことは非常に社会的意義が大きいものの、まだまだクリアすべき壁が多いのも事実です。大学院生や先生を対象とした「GAPファンドプログラム」など、研究テーマの事業化に向けたプログラムへの支援をはじめ、今後もさまざまな角度からサポートをしていきたいと思っています。