Tongali × 日比野三吉彦 様
Tongali x Mikihiko HIBINO

東海エリアから世界に羽ばたくベンチャーが生まれることを期待

日比野 三吉彦
 Mikihiko Hibino

1945年7月生まれ。川鉄商事株式会社(現JFE商事株式会社)に入社後、起業を志して退職し、東海地域初の人材派遣会社ピープルスタッフ株式会社を創業。2003年9月ジャスダック上場。2008年、テンプスタッフ株式会社と経営統合しテンプホールディングス株式会社を設立(現パーソルホールディングス株式会社)。同時に東証一部上場。現在はパーソルテンプスタッフ株式会社の名誉会長を務める。
企業活動の傍ら、ニュービジネスの育成と振興を目的とする「中部ニュービジネス協議会」ならびに「日本ニュービジネス協議会連合会」の活動に尽力。自身の経験を活かし、スタートアップや企業内起業を目指す人たちのメンター的役割を担う。Tongaliのアントレプレナーシップ教育にも賛同している。

―長年にわたりさまざまな起業家支援・教育支援を行っている日比野さんから見てTongaliはどのように映っていますか。

日比野:とても素晴らしい活動だと思っています。 2017年に国公立5大学の共同事業としてスタートを切ってから、本年度は私立大学を含む10大学に増え、次の2022年度からはさらに7大学の参画が決まったと聞きました。大きなプロジェクトにもかかわらず、スピード感を持って着実に成長していることが非常に嬉しく、頼もしいですね。Tongaliは、すでにこの地域のベンチャーエコシステムのアカデミアの中心的存在として、なくてはならないものになっていると思います。

―日比野さんが起業家支援を続けておられる理由は何でしょうか。

日比野:「恩返し」と「社会貢献」の気持ちでおります。私が、脱サラして会社を創業し、事業成長を目指し苦労していた時に、この地域の皆様に多くのご助言・ご支援をいただいたことがありがたく、その恩返しの気持ちです。また、中部エリアは地場産業が強く、各企業が技術革新により成長を続けてきました。そうした地域性とベンチャーは非常に相性が良いと感じていますので、アントレプレナー・イントレプレナーによる新たな産業の誕生や成長分野の躍進には大きな期待を寄せています。
私自身は、様々な課題を乗り越えることに随分時間を要し、上場まで20年も費やしてしまいました。スピード感を持ってビジネスを成長させるためには、メンターの力を借りることも成功への近道だと思います。産業界・経済界の結びつきの強さは、この地域の強みのひとつでもありますので、起業を目指すみなさんには積極的に社会(経済界)と繋がってほしいと思います。ベンチャーは産業の新しい成長分野を切り拓き、雇用とイノベーションを創出する経済活動の源泉ですから、この地域から一つでも多くのベンチャーが生まれ育つことが地域の発展につながり、それが我が国にとっても大事なことだと思っております。

―今後のTongaliへの期待を教えてください。

日比野:「失敗を恐れず、挑戦し続ける」ことを期待したいと思います。現代は、予測不可能な事が非連続に起こり、変化や進化のスピードが速く、テクノロジーも激変しています。「過去の延長線には未来はない」ことを肝に銘じて、失敗を恐れず、挑戦し続け、常識を覆す技術やサービスが誕生することを楽しみにしています。
若い人たちがビジネスに挑戦する姿を、非常にワクワクして見ています。遠くない未来、東海エリアから世界に通用するベンチャーが次々と登場する日を心待ちにしています。

インタビュアー: 石原由加里 https://sunari.jp/